オリジナル記念品オーダー製作のお店。ガラスなどへの彫刻加工をはじめ、レーザー加工で木や革製品への刻印ができます。布製品への写真画像やイラストのプリント加工もできます。持ち込み素材への加工も歓迎。お酒の瓶やグラス、ガラスフレーム等の素材に文字や写真を彫刻して世界に一つだけのスペシャルギフトに仕上げます。また、ガラスアートの体験教室を庄内地域各地で開催しています。
阿蘓さんご夫妻は2010年に「サンドブラスト」という技法によるガラス加工のお店「7-Colors鶴岡ガラスアート工房」を立ち上げました。
名入れや写真を彫刻するオリジナルの記念品を製作しています。
東日本大震災や新型コロナウィルス蔓延による影響を乗り越え、地元のイベントやSNS、ネット販売を通した販売努力をしながら、絶え間なくサービスの拡充を図っています。
世界に一つしかないオリジナルのギフトを製作することで、多くのお客様に喜ばれています。
ご夫妻自身も楽しみながら、お客様の気持ちを大切にして一つひとつの商品に丁寧に対応し、喜びのサプライズをお手伝いしています。
前職は会社員だった阿蘓さん。過酷な業務でお子さんのスポ少や部活動の大会応援ができないことを中心に、様々なストレスを抱え、家族のために自分で時間がとれる自営業をやろうと決意しました。
「県大会、東北大会などのここぞという時にも見に行ってやれなかったんです。子供との時間は戻らないし、自分の中でどんどんストレスがたまってこのままではダメだなと思って仕事をやめました。仕事としてやるなら楽しいもの、人に喜ばれるものがやりたいと思って、退職後は何かないかネットで探しました」
そして、阿蘓さんは「サンドブラスト」というガラスなどを彫刻するサービスにたどり着きました。オリジナルの記念品を作ることができることに魅力を感じました。
「これはおもしろそう、と思ったんです。それまでハードに仕事をしていたので、人に喜ばれるような楽しいことなら寝なくても仕事できそうと思いました。家で作業すれば日中の空き時間に用事を済ますこともできるし、自分の好きな時間に作業をすればいいと思ったんです」
奥様の麻美さんも前職で苦しんでいた阿蘓さんの姿を見ていたので、それならと賛同したそうです。そして麻美さん自身も自分が好きなデザインの分野を生かせると思い、1年半ほど後に職場を退職し、二人で一緒にやることになりました。
「サンドブラスト」の彫刻加工のために機材を導入し、技術の研修を受けます。
「『ブライダルで月3件、記念品の引き出物の注文が入れば十分暮らしていけますよ』と言われてその気になりました。「サンドブラスト」の機械の契約を結び、東京に研修に行ったりして準備を進めました」
2010年11月にお店を立ち上げ、12月には工房ができ、翌年1月に機械が入りトントン拍子に起業は進みました。
そして2011年3月11日、岩手から初注文が入りました。
「初めて、結婚記念の注文が入ってやった!と喜んだその1時間後に、東日本大震災が起こりました」
それからそのお客様と全く連絡が取れない状態が続き、1週間後にやっと連絡できたのですが、式場が崩れてしまったとのことでキャンセルとなりました。その後はしばらく運送業者も動けないという状況で注文が入っても出荷ができない状態に陥りました。
「世の中がブライダル、という雰囲気ではとてもなかったし、半年間月の売り上げが5万、というような苦しい時期が続きました」
起業してすぐに大打撃を受けた阿蘓さん、その間どのように乗り切ったんですか?と聞いたら、
「収入を補うために、持っていた大型免許を生かして自動車教習所でアルバイトをしたり手を尽くしました。でも結局どこかに勤めたらまた同じだな、と思い直したんです」
それから知人の展示会場を借りてガラスを加工した商品を展示するなど、地元で店の知名度を上げる努力を始めました。クラフトイベントに参加し、名入れアクセサリーを販売したり、ガラスアートの体験会を開くなどで収入を得ました。
「知名度を上げるために当時ツイッターでも必死に情報発信してフォロワーを増やしました。5,000フォロワーを超えて毎日のようにSNSで交流して。ちょうどFacebookが流行ってきた頃でそちらでもいろいろな人とつながりができ、地元でイベントを共同主催する仲間も出来ました。主催者同士やSNSで知り合った人に義理で買ってもらって、というような流れができ、地域でのイベントの収入がメインになっていきました」
実はわたくし、阿蘓さんご夫妻と初めてお会いしたのもその頃のイベントの席でした。SNSで参加を募ったイベントで「7-Colors 鶴岡ガラスアート工房」さんがFacebookページで企画した700人目のいいねした人に当たって、オリジナルの名入りペンダントをいただき、今も持っています。
青色のガラスに加工して名前を彫ってくれたもので、粋なサプライズがうれしかったです。
しばらくは地元のイベントで忙しく、朝から複数のイベントをハシゴする日もあり、息子さんもお手伝いに加わってなんとかこなした時もあるそうです。土日がすべてイベントで埋まっているほど忙しかったそうです。
そんな感じでイベント主催や出店が功を奏してきた頃、今度は新型コロナウイルスが蔓延。
今度は好調だったイベントが自粛になってしまいました。朝から準備をして1日かけてイベントに参加しても、売り上げがないという事態に陥りました。
「イベントを通して出来た地元のつながりはコロナ後も残ってくれましたけど、収入の割に負担が大きくなってきて少しずつ参加を減らしていったんです」
代わりにまたネットでの販売が中心になりました。もともとやろうと思っていたことに戻った感じです。それからはホームページやネットショップの充実に力を入れるようになり、今は9割がネットからの収入、1割が地元からの収入になっているそうです。新型コロナウィルスの蔓延が鎮静化した現在ではイベント開催も復活してきていますが、参加するイベントを絞っているそうです。
「起業してから本当にいろいろありましたけど、今はありがたいことにコロナ禍の時よりさらにネットでの注文が入ってきている状態です。収入のバランスを考えながら商品のバリエーションを増やすなどお客様のニーズに応えられるようできることをやっています」
では、「7-Colors 鶴岡 ガラスアート工房」さんがどんなものを製作しているお店なのかを紹介します。
以前取材させていただいてまとめたページがあります。詳しく載っていますのでこちらもぜひご覧ください➡️ 7-Colors 鶴岡 ガラスアート工房さんの商品紹介!
ワイングラスやタンブラー、ビールジョッキ、ロックグラスなどガラスの食器に、文字やイラスト、写真を彫刻することができます。
凹凸感のあるサンドブラストならではの技術。なんと、「点字」を彫ることもできます。目の不自由な方にもプレゼントできます。
記念盾、位牌など特別感のあるクリスタルガラスに彫る商品もあります。
ワインボトルや酒瓶、ウイスキーなど、中身の入ったものにも彫ることができます。希望のものを持ち込むことも可能です。
実は私も7-Colorsさん製作の名入りのワインを記念にいただいたことがあって、そのサプライズにはここまで考えてくれた仲間の思いにうれしくて感動したものでした。その時の写真です。
「オリジナルで1点ものなので、その人のために、という特別感が出ます」
ご夫妻が言う通り、ギフトとして記念日のサプライズ、卒業記念、送別会、祝賀会、受賞、誕生祝い、部活動の記念、などなど送る機会に合わせて多種の商品があります。
多くはネットからの注文。
「写真、彫刻、グラス で検索すると特にSEO対策しているわけではないんですけど、製作できるショップがあまりないので上位に上がってきています。そのおかげでネットからの受注が増えています」
名入れする素材の持ち込みもOK、1点からでも注文できる、という点も強みの一つなのでしょう。入れる文字や写真画像なども、ネットにフォーマットがあり、利用するお客様がいろいろ選んで指定できるようになっています。
「写真をトリミングしたり、レイアウト、デザインするなどしてデータを作ってから彫刻作業します。オリジナル品なのでひとつひとつの品に時間をかけて丁寧にやっています。贈り物をするお客様は粋な贈り物をしたいと考えているのでそれを叶えるために、どんどん商品アイテムが増えていきました」
布製品や陶器へのカラー印刷や、
布&木製品への焼印加工、
ステンレス製品への彫刻加工など、素材も加工も多種に広がりました。
「7-Colors 鶴岡 ガラスアート工房」さんではガラスに彫刻する体験や色をつける体験もできます!
工房での体験予約も受付していますが、学校や各団体にも出張して体験の指導をしています。
e-Towns編集室にきていただいたことがあります。その時の取材記事がこちら↓
「7-Colors 鶴岡ガラスアート工房」さん 出張ガラスアート体験教室 来ていただきました!
私は愛犬をイラストにして彫りました。小学校のときの図工の時間みたいに楽しくて時間を忘れました。自分だけのグラスが出来て達成感がありました。
最近、ペットの画像などを使ったオリジナルギフトの制作も人気です。e-Townsのペットコーナーとのコラボした企画も好評でした!
ペット オリジナルグッズも取材していますのでこちらからご覧ください!
「7-Colors 鶴岡ガラスアート工房」さんで出来る!ペット のオリジナルグッズ
ガラス製品、陶器、ステンレス製品、布製品など各種できますし、ジグゾーパズルにするのも人気だそうです。
続々新しい商品が登場するのも人気店ならでは。
贈ってみたい、作ってみたいオリジナル記念品が見つかった人はこちらからオーダーを ↓↓
この仕事をしていて嬉しいなと思う時はどんな時ですか?
「喜んでもらっていることにつきます。特別なギフトを作っているので、『すごいうれしい!』、『感動しました』という声をいただくことが多く、ネットでの評価は4.9を超えています。字の間違いなどのミスがない限りまずだいたいご満足いただける仕事をしています」
喜びの声が直接届くうらやましい仕事をしている阿蘓さんですが、長らくお店を続ける中で、
「10年前にもらった、買った、というものを長く今も大事に使っていると聞くことが増えてきて、とてもうれしく思っています」
とのことです。インパクトやサプライズも重要ですが、長く大切にしてもらえるところも特徴ですね。
「使わないで飾っている、という人も多いし、ワインやお酒の瓶に彫ったものも中身がなくなっても花瓶として飾っていますとか、記念にずっと大切にしてもらっているなあと思います」
「基本は目の前のお客様1人からまず喜んでもらうということをベースに考えています。最初から大きなことを考えないで一件一件のいただいた注文を丁寧に受けることを心がけています」
と言う阿蘓さん、それには前職で研修した経験が生きています。
「とある行列のできるお菓子屋さんを見学した時に話を聞かせていただいたんですが、まったく儲からない部分なのに、個人のお客さんへの店頭でのサービスを大切にする経営が、結果、贈答用のお菓子がたくさん売れることにつながったというお話でした。自分もそういう部分を大切にしたいとその時から思っているんです」
写真は弊社20周年記念に読者プレゼント用に製作していただいたe-Townsオリジナルビールジョッキ、かわいくラッピングしていただいて編集室に届いた時は感動しました。
一つ一つの商品をとても丁寧にしているんだなあと感じました。
「一件一件の注文を大切にして、これからもその延長で行きたい」という「7-Colors 鶴岡 ガラスアート工房」さん、地道に丁寧な仕事をしていることが少しずつ実を結んでいます。
大口の注文が入ったり、高級な素材への加工依頼も入るようになっているそうです。それも信頼ある実績を積んできているからですね。
80万円の中身の入ったウイスキーの瓶に彫刻してほしいと言う依頼、たくさんの高級な「バカラグラス」が送られてきてグラスの底に彫刻を頼まれたりと、特殊な依頼にも出来るだけ応えているそうです。そういう場合は、ミスや破損などの事故に備えてお客様の了承を得て保険にも入るのだそうです。
「粋な贈り物をしたいと考えているお客さんの気持ちを叶えてやりたいって思うんですよね」
なんと女性の下着に文字入れをしたり、という依頼もあるとのこと。
いろんな場面のサプライズにもらった人の反応を想像しながら楽しく製作しているそうです。
今後のことについて聞くと、
「ペットのアイテムもじわじわと伸びているので充実させていきたいです。こんなものにも加工できるんだ!?と驚くようなものがもっと増やせるといいなと思っています」
とのこと。インバウンドで海外からの観光客も戻ってきていますし、お土産品などでも可能性があるなあと思いました。
これからどんな驚くアイテムができるのか、楽しみです。
クリスマスなどのプレゼントシーズンや、歓送迎会シーズンは記念品の注文が増え、制作に発送にとても忙しいというご夫妻。息抜きは、家族との食事の時間や旅行、お酒だそうです(笑)。
今後もたくさんのサプライズと喜びのためにがんばってください! 取材ありがとうございました。
2024/10/17
7-Colors鶴岡ガラスアート工房さんから、我が家で飼っている仔猫の転写Tシャツを作っていただきました。とても色鮮やかで写真も大きくプリントされていてとても気に入っています。家族も大喜びです。他にも色々な物にプリント出来るようなので、今度はグラスがいいかな?と考え中です。
2024/12/18
7-Corors鶴岡ガラスアート工房さんは、記念品の制作を頼むにはもってこいのお店屋さんです。 自分は子供が小学校を卒業するときに、担任の先生への記念品を頼んだのですが、とても丁寧に対応して頂きました。出来上がった物はとても満足出来るもので、先生も喜んでいました。ラッピングも素敵なので、今考えている方がいたら一度相談してみるのも良いと思いますよ。お勧めです。
2024/12/18
7-colors鶴岡ガラス工房さんに、スポ少の卒団生への記念品をお願いしています。毎年かっこいい記念品を作成していただいて、親子ともに喜んでいます。注文時も丁寧に説明、提案等をしてもらえるので安心してお願いできるお店です。
2025/01/15
今月号はプレゼントも新規店舗の情報が盛りだくさんでした。7-colors鶴岡ガラスアート工房さんではペットの写真でバッグやマグカップが作れるので可愛いペットがいる方にはおすすめですよ。
2025/02/10
「7-Colors鶴岡ガラスアート工房」さんに部活の先輩への記念日として写真立ての注文をしました! みんなの名前を入れてもらい思い出に残るプレゼントが出来ました!
7-Colors鶴岡ガラスアート工房さんの出張ガラスアート体験をしたことがあります。学校の親子行事で体験したのですが、ガラスに彫る作業が難しかったですが今も大切にコップ使ってます。思い出です。