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【連載コラム】
地元に活気を取り戻そう! アクティブ世代が地域を元気にする商売論 ー人口減少時代の広告・PR・地域活性化の新常識ー

株式会社アイディア 代表取締役 北風秀明

第2回 アクティブ世代こそ地域の主役

人口が最も多いのは50歳から75歳の世代だ。

それは前回紹介した人口ピラミッドにも、はっきりと表れている事実である。

では、この世代にはどのような特徴があるのだろうか。

私は何かを一括りにしたり、人を属性で分類したりすることがあまり好きではない。しかし今回は話を進めるために、あえて世代ごとの特徴を整理してみたい。同じような考えを持つ方には少々ご容赦いただきたい。

 

50代になると、多くの人は子育ての終わりが見えてくる。

子ども中心だった生活が少しずつ変化し、「これから自分は何をしようか」と考える機会が増える。

職場では責任ある立場を任され、後輩の指導をすることも多くなるだろう。

一方で、親の介護や健康問題が現実味を帯びてくる年代でもある。

若い頃のように無理が利かなくなり、疲れが翌日まで残ることも増えてくる。

50代は、これまで歩んできた人生が少しずつ形を変え始める転換期なのである。

だからこそ、自分自身を見つめ直したり、周囲との関係を改めて考えたりする機会も増える。

世帯収入はピークを迎え、少しずつ余裕が生まれる。

そして自分自身への投資を始める人も多くなる。

 

60代になると、新しい生活にも慣れてくる。

仕事を引退する人も増え、自分の時間は格段に増える。

夫婦で旅行を楽しんだり、仲間と趣味に打ち込んだり、新しいことに挑戦したりする余裕も生まれる。

また、子どもの独立や住宅ローンの完済などによって、自由に使えるお金が増える人も多い。

旅行、外食、趣味、健康。

人生をより豊かにするための支出が増えていくのもこの世代の特徴である。

 

70代になっても元気な人は実に多い。

活動範囲は若い頃より少し狭くなるかもしれないが、その分、地域との関わりは深くなる。

地域活動や趣味のサークル、ボランティア活動などを通じて、多くの人が生き生きと暮らしている。

 

こうした50代から70代の人たちには共通する特徴がある。

一つ目は、人生をより豊かにしたいという欲求が強いことだ。

新しい出会いを求める。

若々しくありたいと思う。

新しいことに挑戦したい。

人生の後半を、より充実したものにしたい。

そんな前向きな気持ちを持つ人が多い。

そしてもう一つは、子育てや住宅ローンの負担が軽くなり、自由に使えるお金が増える人が多いということである。

特に庄内地方は持ち家率が高い。

都会と比べると住宅費の負担が少なく、その分を旅行や趣味、地域活動に回しやすいという特徴がある。

 

ここで、商売をしている人にはぜひ考えてほしい。

目の前に、使えるお金があり、新しい出会いを求め、若々しく生活したいと考え、何かに挑戦したいと思っている人たちがたくさんいるのである。

私はこうした人たちを「中高年」や「高齢者」とは呼びたくない。

たくさんの可能性を持った「アクティブ世代」と呼びたい。

庄内には、まだまだ元気になれる人がたくさんいる。

新しいことに挑戦したい人。

仲間を増やしたい人。

旅行したい人。

学びたい人。

健康でいたい人。

人生を楽しみたい人。

あなたの目の前には、そんな人たちがたくさんいるのだ。

商売の基本は、お客様を幸せにし、豊かにすることではないだろうか。

だとすれば、あなたの商品やサービスで、このアクティブ世代をもっと幸せに、もっと豊かにしてほしい。

ビジネスを通して地域の問題解決に貢献する人のことをソーシャルアントプレナー(社会的起業家)と言う。こんな視点を持って商売ができれば、庄内のマーケットを見る目は変わってくるのではないだろうか。

 

人口が最も多い世代が元気になれば、地域は必ず変わる。

私はそう信じている。

都会へ行かなくても、ここ庄内で楽しく充実した人生を送れる。

そんな人が増えていけば、人口減少にも少しずつ歯止めがかかるかもしれない。

遠回りに見えるかもしれないが、実はそれが一番の近道ではないだろうか。

私は、条件や制度だけで無理やり人口を増やそうとしても限界があると思っている。

楽しいところに人は集まる。

魅力のあるところに人は集まる。

そして元気な人がいるところに、人は集まる。

地域を元気にするのは行政だけではない。

地域で商売をする一人ひとりの力である。

その小さな力が集まったとき、地域の未来はきっと明るくなる。

 

私は、人口減少社会を悲観していない。

庄内には、まだまだ元気な人がたくさんいるのだ。

その人たちが地域を楽しみ、地域で活動し、地域でお金を使い、地域を好きになる。

そんな人が一人増えるたびに、地域は少しずつ元気になる。

子育て支援と同時に、アクティブ世代の元気推進。

これこそが、これからの地域活性化の大きなキーワードだと思う。