今回は、斎藤薬局さんの美容部門で取材をさせていただき、化粧品担当の高橋さんからお話をうかがいました。高橋さんはおじいさんが斎藤薬局さんの創業者で、ご結婚後も実家の薬局で勤務を続け、薬剤師であるお兄さんのご夫妻と一緒に働いています。80年余りというお店の創業からの変革を大まかにお聞きしました。

高橋さんのおじいさんは戦時中から薬を扱い、1945年（昭和20年）お店を始めました。

その跡をお父さんが継ぎ、羽黒街道の道路ができるときにお店を現在の場所に移しました。薬剤師として製薬会社に勤めていたお兄さんが戻ってきてお父さんの跡を継いだのが約30年前。当時お兄さんの奥さんも同じ製薬会社に勤務していましたが一緒に来てくれてお店に入りました。

お兄さんは調剤、奥さんは漢方を担当しています。数年前、ご夫妻の息子さんも薬剤師として鶴岡に戻ってきて、2024年4月に代表取締役に就任しました。（上のプロフィール写真の齋藤 誠さん）昔から長いお付き合いのお客様はもちろん多く、初めてのお客様や若い世代のお客様も最近は増えているそうです。

高橋さんのお母さんは、お父さんのお店を手伝っていて、お客様の要望もありお店でカネボウの化粧品を扱っていました。高橋さんはお母さんの化粧品販売を手伝うようになり、美容部門を引き継ぎました。

「当時は化粧品を扱うお店が今より少なかったので、薬局と併設の化粧品店は便利だと、寄っていただく女性でにぎやかでした」

斎藤薬局さんはどこの医療機関の調剤も受け付けていますので、お客様が広く来店します。薬の待ち時間に、雑貨や化粧品もみていく人も多いとのことです。

「お薬をもらって体調に関してホッとすると女性は美容のほうにも関心がいって、化粧品や雑貨にも興味がわいてきます。お薬のついでに美容の相談をしたり、小物を見たりして来店の時間を楽しんでくださるお客様もいます。気がねなく声をかけていただけるようにスタッフみんな薬でも化粧品でもご案内できるようにしています」と高橋さん。

今から10年ほど前に羽黒街道の拡幅があり現店舗に建て替えをした際、化粧品部門にエステルームを作り、『いきいき・キレイ彩（sai）』としてより充実したケアを提案できるようになりました。